7月 17, 2023
Z世代とは、1997年から2012年の間に生まれた人たちのことです。この世代における最年長の若者たちは、既に大学を卒業して社会人になっており、世界を探検することに意欲的です。このガイドでは、新世代の旅行者について知ることができます。
海外旅行に意欲的なZ世代の旅行者。
最近の調査で旅行者に夏の計画について尋ねたところ、78%が旅行に行くつもりだと回答しました。当然ながら、海外に出かけて世界を見たいという願望が最も高いのは、若い世代の旅行者です。
しかし、Z世代の旅行者の旅行に対するアプローチは、これまでの世代とは根本的に異なります。ここでは、Z世代をホスピタリティ施設に呼び込むのに役立つ情報をご紹介します。
Z世代にとって、「モノより体験」はただの言葉ではありません。旅行で、単に思い出を作りたいのではありません。「完璧」になるようにではなく、あらゆる瞬間を最大限に楽しめるように、体験全体をよく考えて計画する必要があります。
この世代は、成長の段階において、旅行がまったくできない世界的なパンデミック、社会正義の重視、気候危機への意識(および不安)など、近年の世界的な変動と不確実性の影響を大きく受けてきました。旅行に関しては、今が出かける時であることを強く意識している世代です。
Z世代は明らかに、失った時間を埋めようとしています。Z世代の3分の2が、最も重要なお金の使い方として「旅行や観光」を挙げており、次の1年間に5回の旅行を計画していると回答しています。これは、ミレニアル世代(今年4回の旅行を計画していると回答)やベビーブーム世代(3回の旅行を計画)よりも多い回数です。また、Z世代の64%が、今年は昨年よりも多くの金額を旅行に使う予定です。
最近の調査では93%の回答者が次の1年間に旅行を計画していますが、旅行の需要を後押ししているのは、単なる「リベンジ旅行」ではありません。成長段階で体験できなかったこと、キャンセルになったイベント、卒業式、その他のお祝いの埋め合わせをしているのです。
ツアーやアクティビティを前もって予約する傾向が強いのはそのためでしょう。体験の各要素が完璧であることを確認したいと思っています。Z世代の旅行者は、平均と比較して、旅行前に旅行中のアクティビティを予約する傾向が2倍近く(42%、平均は34%)、おすすめのレストランを予約する傾向は2倍以上(25%、平均は19%)です。
Z世代の旅行者を惹きつけるために、その若者たちが求めている体験について伝えることができます。お客様が入ってきたときの迎え方や座る椅子の種類など、ホスピタリティを構成する細部について考えます。Z世代は、すべてを知りたいと思っています。
@tripadvisor Who knew paradise had peacocks 🤷(パラダイスに孔雀がいたなんて!🤷)#luxuryhotels #besthotel #singapore #tripadvisor #travel ♬ Ghibli-style nostalgic waltz – MaSssuguMusic
リラックスしたり、一緒にお祝いしたりしている姿をイメージできるように、体験の様子をできるだけ最初から最後まで見せるようにします。
家族旅行は依然として人気がありますが、代わりに友人とのグループ旅行を計画する傾向も高まっています。ホテル業界が特に力を入れているのはこの点です。Z世代は、ホテルの個々の部屋というよりも、グループでの利用を予約する傾向があります。そのような旅行者にとって、ホテルは宿泊するだけの場所ではなく、総合的な体験の一部です。他の人と交流できるチャンスや、バー、プール、イベントエリアなどの共有スペースをアピールするなど、参加者のコミュニティ意識に訴える必要があります。
たとえば、HostelworldはZ世代に特化したオンライン旅行代理店ですが、特定のホステルを同時に予約した人が誰でも利用できるオンラインチャットルームを旅行の2週間前などにオープンしています。お客様同士が交流する機会をどのように提供しますか?ウェルカムハッピーアワー、誰でも参加しやすいプールタイム競技会、その他のイベントなど、どのような形であっても、ホテルが単なる宿泊場所ではないことを強調します。
Z世代は他の世代よりも、自分の価値観と合ったものを選ぶためにあらゆる手段を講じます。世界を見るだけでなく、できるだけ多くのことを学び、何としてもそれを守りたいと思っています。何かもっと大きな存在の一部でありたいと考えている世代です。
サステナビリティを口先だけで支持することはできません。Z世代がお金の使い道を選ぶ際に積極的に探し求めているのは、この分野だからです。YouGovによると、他の年齢層と比較して、ボランティアやエコツーリズムへの関心が58%も高いグループです。ですから、廃棄物ゼロや堆肥づくりの取り組み、レストランの食材を地元の農家から仕入れいていること、プラスチック使用の廃止など、環境に配慮したポリシーを前面に押し出すことができます。
ここで重要な点は、Z世代は平均的な消費者以上に、空虚なマーケティング文言をたやすく嗅ぎ分けることができるということです。サステナブルな取り組みを取り上げる、または、Z世代にPRするマーケティングの柱とするつもりなら、徹底する必要があります。
Z世代は、他の年齢層と比較して、旅行の主な理由として「アドベンチャー」を選ぶ傾向がはるかに高くなっています。YouGovによると、18~24歳の50%が休暇のアドベンチャーを探していると回答していますが、25歳以上は30%にとどまっています。さらに、Z世代は、休暇体験の重要な部分として「アドベンチャー」を挙げる割合が、他の年齢層を30%も上回っています。
旅行のタイプとしては、文化/観光を満喫する旅行が最も人気があり、すべての年齢層の旅行者のうち32%が今後数か月以内にこのような旅行を計画しています。ホスピタリティ施設であれば、地元の新しい体験について取り上げることで若い旅行者の注目を集められます。
また、Z世代は、それより上の世代と比較して、ウェルネス体験を中心に旅行を計画する傾向が2倍になっています。スパ旅行の場合もありますが、それだけではありません。「ウェルネス」は、運動、健康的な食事、リラクゼーションなど、あらゆる種類のセルフケアを指す包括的な表現として使われてきました。大切なのは、細かな点です。
@tripadvisor When your backpacking trip through Europe makes it out of the group chat – the results are magic.(グループチャットからヨーロッパのバックパッカー旅行を実現 – それはまるで魔法のよう。)#europe #summer #backpacking #groupchat #travel ♬ original sound – Ian Asher
Z世代にとっての「口コミ」は、ソーシャルメディアから直接得られるものです。ミレニアル世代や他の年齢層とは異なり、旅行先に関する情報をまずGoogle検索で探すのではなく、TikTokやInstagramなどのプラットフォームを利用します。
@tripadvisor Beach goth all 2023.(ビーチ・ゴス・オール2023。)#travelerschoice ♬ original sound – Owen
デジタルネイティブであるZ世代は、意思決定を行う際に、自分と同じような旅行者の口コミや意見を積極的に探します。予約を決める際には、トリップアドバイザーに掲載された7,300万件を超える口コミや意見を確認しています。
Z世代の旅行者は、それより前の世代とはまったく異なる体験を求めています。掲載ページをカスタマイズして、さらに多くの若い旅行者が見つけやすくなるようページを構築し、Tripadvisor for Businessのソリューションで差別化を図ることができます。
出典:トリップアドバイザーの夏の旅行に関するアンケート、2023年5月
出典:トリップアドバイザー「旅行者の経済ポートレートレポート(Economic Portrait of the Traveler Report)」(2023年1月)